2009年8月5日

自閉症と創造性

「アスペルガー症候群の天才たち―自閉症と創造性」には創造力の源が描かれています。

「本書は、天才といわれている著名な6人の歴史的人物を取り上げ、彼らが自閉症あるいはアスペルガー症候群であったことを論じている、天才と自閉症の関連を述べた病跡学の書である。
しかし、本書は、病跡学の本にとどまらず、人間の持つ創造性とは何か、その創造性を高めるのに自閉症であることがどのように影響を与えているかを、個々の事例を基にして探求している。

さらに本書では、もっと大胆に自閉的思考がないと人類はこのような文明を築けなかったのではないか、と主張する。自閉症は、障碍ではなく、特有の認知スタイルを持った人類の発展に必要な存在であり、そうであるならば、自閉症の進化論的意味が問われなければならないことになる。このことも本書の論点の目玉である。 (マイケル・フィッツジェラルド 著、石坂好樹、花島綾子、太田多紀 訳 )」

「アスペルガーの偉人たち」はもう少しポピュラーな芸術家について書かれています。ミケランジェロ、ニュートン、スウィフト、ゴッホ、サティ、アインシュタイン、キンゼイ、アンディ・ウォホール、グレングールド、パトリシア・ハイスミスなど天才と呼ばれた20名の芸術家たち。それを紹介するブログがありました。http://harubonbon.seesaa.net/article/83406553.html
曲を思い描いた時には曲のすべてが五線譜と音符に表わしていたと言われる作曲家や対象を様々な角度、視線から同時に描けた画家など、天才の多くは一般の人たちとは異なる認知回路を持っていたのかもしれません。
日本には天才は現れないと言われます。彼ら自身の他と異なることへの苦しみは大きいのかもしれませんが、むしろ、画一的な教育や古いコミュニティでの偏見、病気や障害と断じる精神医学など権威、、、、どこかで誰かがその才能をつぶしてしまっているのかもしれません。

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