2008年10月17日

NPOまちぽっと

「NPOまちぽっと」は正式名称を 「NPO法人ローカルアクション-シンクポッツ・まち未来」 と言い、2つのNPO法人の合同合併によって、2007年12月11日に設立された新しいNPO法人です。

その設立趣旨は次のように表明されています。
「新たに誕生する特定非営利活動法人「特定非営利活動法人 ローカルアクション-シンクポッツ・まち未来」(Local Action-Think Pots まち未来)は、地域社会に住み、暮らす市民の視点から、市民の参加による持続可能な市民社会づくり、豊かな地域社会づくりを目指して、それに関わる政策および事業の提案を行い、その実現に向けて市民、市民団体と協働して取り組むとともに、そうした市民社会・地域社会づくりを担う市民活動を支援するために、調査研究・提案、市民活動・市民事業の支援、情報の発信などの事業を行います。 私たちは、地域を基盤に市民、市民団体自身が、政策を考え、提案し、その実現に取り組む市民活動・事業が、地域に育ち、発展することを願っています。団体の名称をシンクタンクではなく、シンクポッツにしたのは、政策提案と、その実現に向けた市民活動・事業を地域の市民を主体としてつくりあげていくということを意味しています。 シンクタンクからイメージされる1つの大きな器に地域資源を集中して提案していく形ではなく、器としては小さな、タンクではなくポットとしての地域の市民組織が連携して、ネットワークで結び合うことで、市民参加による、より地域の課題に即した政策提案ができると考えています。 ローカルアクション-シンクポッツ・まち未来が目指すのは、地域のポットが結び合うことでつくる政策提案の活動です。」

コミュニティシンクタンクといっても、行政が主導し、3セクのような組織が多いなかで、その弊害は市民に確実に広がり、それらが誘導するワークショップ難民や市民会議難民が溢れている一方で、会員による会費と業務委託費(だからといって独立した組織とは簡単に判断できないのですが)によって運営がなされているようです。

こういった情報は公開されていない組織が多いのですが、このNPOまちぽっとの前身である東京ランポ時代の2006年度収支予算書が公開されていて、具体的な活動がどのように行われているかうかがい知ることができます。とても参考になります。(( )内は前年度実績)

収入は
1.会費収入 1,510,000(3,257,000)
 正団体会員 850,000(2,630,000)
 個人正会員 350,000(345,000)
 団体賛助会員 110,000(105,000)
 個人賛助会員 200,000(177,000)
2.寄付金 520,000(960,500)
3.事業収入 5,650,000(5,672,345)
 調査研究 50,000(10,600)=資料代
 セミナー・研修 150,000(84,500)
 出版 400,000(300,600)
 活動支援など 1,500,000(1,509,845)=講師・パネリスト謝礼、相談料など
 受託事業 3,500,000(3,756,000)
 その他 50,000 (10,800)
4.助成金 1,500,000 (0)
5.雑収入 10,000 (1,138)
6.預り金 200,000 (172,783)=源泉徴収次期繰越し分
当期収入計(a) 9,390,000(10,063,766)
前年度繰越収支差額 2,600,648(3,668,020)
収入合計(b) 11,990,648(13,731,786)

支出は
1.事業費 2,800,000(3,062,088)
 調査研究 600,000(121,152)=助成事業
 セミナー・研修 100,000(74,608)講師謝礼など
 出版 750,000(946,709)=季刊まちぽっと制作費など
 活動支援など 500,000(578,473)=講師謝礼など
 受託事業 800,000(1,341,146)=講師謝礼、交通費、資料作成費など
 その他 50,000(0)
2.管理運営費 8,130,000(7,866,174)
 給与費 5,900,000(5,875,000)=職員2名、パート職員1名
 通勤費 300,000(285,080)=職員2名、パート職員1名
 交通費 10,000(5,390) 
 通信運搬費 120,000(114,389)
 事務消耗品費 100,000(108,659)
 備品費 30,000(0)
 広報費 80,000(78,700)=季刊まちぽっと郵送費など
 事務所費 450,000(283,500)=月額31500円(前年2か月分を加え14か月分)
 会議費 20,000(14,790)=理事会、三役会議など
 図書資料費 100,000(139,218)=雑誌・新聞定期購読費など
 諸会費 70,000(65,000)=シーズなど会費
 法定福利厚生費 800,000(774,308)=社会保険、労災保険など
 租税公課 100,000(71,200)=住民税(均等割り)
 その他 50,000(50,940)=パソコン管理費、振込手数料、コピー代など
3.予備費 20,000(0)
4.預り金 200,000(202,876)=源泉徴収前期繰越分支払金
当期支出計(c) 11,250,000(11,131,138)
当期収支差額 ▽1,860,000(▽1,067,372)=(a)-(c)
次期繰越収支差額 840,648(2,600,648)=(b)-(c)

また、その中期事業計画が次のように提示されており、コミュニティシンクタンク活動の目標値を示しているのではないかと感じられます。

<市民社会構想・政策の提案>
(1)10年後の市民社会政策研究会(調査研究・提案 07年10月~09年12月 )
(2)東京構想研究(調査研究・提案07年10月~08年6月)
(3)もう一つの住まい方・暮らし方研究・交流(調査研究・提案08年4月~09年3月)
<情報の発信・提供の体制整備と充実>
(4)市民・自治体政策情報会議(情報の収集・発信07年10月~10年3月)
(5)地域情報ネットワークの構築(情報の収集・発信07年10月~09年3月)
<市民自治・参加・分権の制度・仕組みの提案>
(6)分権・自治研究(調査研究・提案07年10月~08年6月)
(7)市民主体まちづくり 政策研究(調査研究・提案08年4月~09年3月)
(8)市民参加・協働研究(調査研究・提案07年10月~08年3月)
<自治・参加の機会の拡大と機会活用の支援>
(9)市民自治、市民参加・協働への支援、協力(市民活動支援07年10月~10年3月)
情報の発信・提供の体制整備と充実
(10)セミナー・研修(情報の収集・発信07年10月~10年3月)
(11)HP開設・更新(情報の収集・発信07年10月~10年3月)
(12)季刊誌、ニュースレター、書籍発行(情報の収集・発信07年10月~10年3月)
<市民活動助成、市民事業支援の拡大>
(13)草の根市民基金助成・交流(市民活動助成07年10月~10年3月)
(14)東京CPB支援(市民活動支援07年10月~10年3月)
(15)相談助言、企画協力、講師派遣など(市民活動支援07年10月~10年3月)
<市民活動・市民事業を支援基盤整備の提案>
(16)非営利市民事業体の金融と地域資源研究会(調査研究・提案07年10月~10年3月)

0 件のコメント: