コミュニティシンクタンクの役割のひとつに市民活動を行う人々によって地域の課題を共有することがあげられます。そこには課題を解決する何かを求めて、多くの人たちが集まります。どれだけの課題が共有できるかがコミュニティシンクタンクの能力であり、また発信力となります。同時に推進力にもなるのです。
彼らは目の前の現象に真摯に取り組んでいます。しかし、それだけだは、自らの活動はスムーズに進んでいきません。彼らの多くは、地域の風土や歴史だけではなく、現実の社会の制度やしばりによって、その活動を制限されていることもわかってきます。彼らの背後には社会のしくみが見えてくるのです。そのしくみから課題を発信してゆく必要があると考えています。
ボランティアセンターで、ニーズとボランティアをつなぐコーディネーターの背後には、ボランティアの不足という表に現れる現象の陰に上部組織の意識の少なさが見えてきます。
市民と制度をつなぐもの、あるいは縛るもの、それは制度を定義する法律だけではなく、むしろ、それを運用する機構であると考えられます。ここにすべての人材と資金がフローしてゆきます。社会のありようを決めるもの、そのひとつが、様々な形で存在する中間支援的機構であり、大きな役割を担っています。
ある地方都市の福祉機構の現況と事業予算を取り上げてみます。職員の少なさと役員の多さに驚かされますが、、、また、事業予算にも驚かされます。この機構の5億3500万円もの事業計画20項目の内、1000万円以上の事業項目を予算の順に並べてゆくと、、、、、。
「岡崎市社会福祉協議会は、岡崎市福祉会館(岡崎市朝日町)及びぬかた会館(岡崎市樫山町)に事務所があり、職員47名、役員48名(平成19年5月31日現在)で構成されています。
(事務局)
会 長-事務局長-事務局次長-
・庶務係 庶務・経理等
・地域組織係 ボランティアの育成・啓発 等 手話通訳・要約筆記者派遣事業 等
・介護支援推進係 (地域福祉サービスセンター) (在宅介護支援センター) 在宅介護の相談・地域生活自立支援事業 等
・介護サービス係 ホームヘルパーの派遣、ケアプラン作成 等
・額田支所 額田地区内各種事業(相談、訪問等) ふれあいデイサービス事業 等」
19年度事業予算項目です。(上から順に1000万円以上を列記)
1 法人運営 148,561,000
2 介護保険サービス事業 133,616,000
3 地域福祉サービスセンター事業 58,560,000
4 共同募金配分金 48,420,000
5 障がい福祉サービス事業 28,487,000
6 老人介護支援センター事業 22,942,000
7 ボランティア事業 22,147,000
8 退職金積立事業 20,888,000
9 福祉サービス利用援助事業 10,907,000
0 件のコメント:
コメントを投稿