2008年3月10日

旧講堂の保存

旧愛知県立愛知二中の木造の講堂が岡崎市の日清紡工場内に保存されています。

しかし、工場が閉鎖され、その行方が危うくなっています。3月末をめどに解体される恐れも大きく、その保存への行動を起こすことになり、協働している稲垣氏が現場を訪れてこられました。

「日清紡構内には講堂のほかにも、巨大な煙突(15メートルに縮めて保存予定)や、大正13年建築のレンガ造りの倉庫群や、木造の事務所、1950年代の自家発電機など、産業遺産として価値の高そうなものがありますが、ほとんどがこの4月に失われるそうです。・・・・残念です!」

そう、その古い歴史的建築だけではなく、そこにはそれぞれが素晴らしい歴史となってたたずんでいます。そうした身近な資産や歴史を忘れたままで、また中心市街地で行われているように身近に眠るかつての堀の石垣を解体していて、
まちの豊かさが継続できるわけはありません。

まちの本当の資産を放っておいて、かつての街道の跡を再現したところで、うわついた観光主義でしかありませんし、今やそのような贋物に騙される観光客もいないでしょう。

人々の意識、企業の意識を鋭く、敏感にし、その意識を革めてまちの資産をつないでゆく必要があります。そこには同時にまちで活躍する企業家の姿もつなぐことができるでしょう。本物に出会うことで見えてくるものって多いです。その出会いこそが本物のまちづくりへとつながり、本物の観光=ツーリズムへとつながるはずです。

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