しかし、経済とはある意味で搾取である、だから、地域、コミュニティにおいては、利益を生まないもの、ないしは利益は社会に還元するというのが基本的姿勢とされているのではないでしょうか。NPOの趣旨もそこにあります。(たまにコミュニティで搾取が行われる場合もありますが、、、、、。)
先日、地域の市民図書館企画を持ち込んで、銀行マン(といっても地域の政策にかかわる銀行の職員でしたが、)からあっさりと断られてしまいました。そこには多様な価値よりも単純な方程式が必要とされていたのです。利益を生むか生まないか。回収-投資=利益となる、、、これが地域ファンドと思われている金融ファンドの基本姿勢です。
繊維工業で発展してきた地域がその紡績工場を閉鎖する。その業績が下火になったからといって、簡単に解体し、新たにショッピングモールをつくる。利益は生みだされるかもしれませんが、そこに価値は生まれるのでしょうか。でも数年で最新のショッピングモールは古びてゆきます。単純な方程式では価値が下がってゆきます。
地域には、キャッシュフローではなく、価値のフロー、価値が価値を生み出す新しいしくみが必要なのではないでしょうか。
それは金融や銀行に所属する人たちとは異なるデザイナーの、イノベーターの直感が必要となります。それは価値の発見と言えるでしょう。
地域においては、価値を見いだすことができるかどうか、そこが問題です。もう一度価値のフローを廻し始めなければならないのです。薄っぺらな倉庫のようなショッピングモールではなく、重厚なミュージアムのような倉庫、ここにこそ価値の新たな転換が生まれてくるのです。
町の進むべきイメージと、その素材、、、そこにギャップがあってもいけないし、思い込みがあってもいけない。まちづくりとはそれらの再生だと言えるでしょう。価値のフローと再生。そこにコミュニティシンクタンクの役割があり、本当の地域ファンドを生み出す可能性もあるのではないかと考えます。
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