2009年9月21日

「ビーチ図書館」

「大学生が「ビーチ図書館」開設プロジェクト/横浜

砂浜で読書の秋?-。ビーチの利用の幅を広げようと取り組んでいる東海大学の学生による「ビーチライフ創生プロジェクト」(高市慎太郎代表)のイベント「砂浜の図書館」が20日、横浜市金沢区の海の公園に開設され、親子連れらが砂浜での読書を楽しんだ。今年で2回目。21日、10月4日も開設される。 

同プロジェクトは東海大学の学生が中心となって取り組み、「秋のビーチの楽しみ方」を提案するもの。書籍は市民などから寄せられた小説や絵本など約350冊を用意。砂浜には、シートを敷き、背もたれ用の板を砂浜に差し込んで作った座いす約40個で観光客を出迎えた。 砂浜にずらりと並ぶライムグリーンの座いすに当初は困惑気味だった観光客も、趣旨を説明されると、興味のある本を持って靴を脱いで着席。心地よい潮風が吹き抜ける中、足の下の砂の感触を楽しみながら、本を読みふけっていた。 

近所に住む主婦の小林英代さん(40)は「風がとても気持ちいい」と話し、長男の優人君(11)も「家では読まないけど、ここだったら読書も気持ちいい」と満足した様子。 高市代表は「一年を通してビーチが楽しめるよう取り組んでいきたい」と話している。 」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090920-00000023-kana-l14 より)

「本が焼けるから」と言って閉鎖性を高め、「市民が本を盗むから」快適な環境なのに窓をあかない構造にする。落ち着いた空間が欲しいのに規定の明るさを確保するため眩しいくらいの照明を設置する。静かな読書のための空間があればいいと言って、本の世界とつながる多様な生きた活動を放棄する。

今、それが日本の大部分の図書館の姿であり、利用者のニーズではなく、本を管理する側の条件で計画、運営されています。日本がまだ貧しかった時代の過去の図書館像が今でもそのまま現代に引き継がれています。これでは、誰も図書館や本には興味を示さないでしょう。

そうした中で、「本物の図書館」、「生きている図書館」を目指して、いくつかの試みが行われるようになってきました。この「ビーチ図書館」もまさしく、そのひとつです。

こうしたニュースを耳にすると、温めてきた市民による市民のための図書館設立に向けて勇気と意欲と可能性が立ち上がってゆきます。

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