グローバルアリーナは、これまで日本には少なかったスポーツ人材育成を目指し、地域のスポーツ振興事業に取り組む企業です。駅から も近く、山と広々とした芝生に囲まれた競技場や宿舎は、滞在型の豊かな環境を持っていました。
ここにあるパン工房やカフェ、それらに付属した小さな図書館に興味がわいただけでなく、その運営や経営に注目し、視察に行ってきました。
青少年のスポーツ大会や合宿を中心に滞在型の人材育成を行うほか、少年サッカー大会や4日で1万人が集まるというスポーツイベントを開催するなど、現在は年間10万人程度の集客があるそうです。滞留型複合施設を併設しているため、一日ここで過ごしてゆく参加者も多いということです。
中心となっている芝生の広場に、レストランや高級食材を置いたショップ、パン工房や図書館があります。図書館は年間70万円ほどの予算で、休館日がなく、11-19時または10-20時の運営となっています。健康やスポーツ、ガーデニングや交流のある国の書籍を中心に、宿泊者や滞在者に貸し出されています。蔵書のボリュームではなく、いかにテーマを絞ることができるか、そうしたことも地域の小さな図書館にとっては大変重要なことであると知りました。
当初、地元企業の創業者の上場益によって設立されたのですが、その後、独立採算となり利用者の会費やゲストの宿泊を財源にして経営されています。スポーツ施設でありながら、また経営的な組織体でありながら、若者への情報発信や文化学術への志向など、文化を財産として捉え、次世代を視野に入れた長期展望を持つ運営を考えているようです。パン工房や図書館も文化の情報発信源として考えられているようです。
まだまだ、この分野は日本には根付いてるとは言えず、経営的財源が限られているのは仕方がありませんが・・・。将来への人材育成や青少年の交流に力を注ぐことで、市民や地域へ無形のものを還元し、さらにそれらをマーケットと考え、コンベンションを起動して都市機能をも取り込む考えです。次世代への発信、文化や学術への貢献、公共的、NPO的経営基盤など、スポーツ事業の裾野を広げることで10年後の収益を視野に入れているようです。
この小さいけれど居心地の良い図書館を軸に、芝生でくつろげるワークショップ型ブックモビールを展開する発想が生まれてきました。発想が次なる発想を呼ぶ。これが次なる創造を生み出すのだと思います。
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