ポイントカードが企業の連携によって、企業通貨としての価値を帯だしています。他カードへポイント変換のできる「ポイ探」なるサイトもあって、消費者は企業間の乗り入れ、コラボを意識し始めています。通貨に近い形になって、目に見える身近な価値の認識が広がってきたようです。見方を変えれば企業の連携が具体的に消費者の立場にまで降りてきたということかもしれません。
そのひとつがJR東日本発行のSUICAです。ビックカメラでの購入で溜まったビックポイントでSUICAをチャージできるようです。ヨドバシでも同様のようですね。 ビックカメラやヨドバシカメラがSUICAと連携するわけ、それは同業の巨大なヤマダ電機の存在があるようです。
「企業分析力養成講座」で山口揚平氏は小売業種の熾烈な競争原理によって純粋な小売業は仕入れの拡大とマーケットの拡大へ走らざるを得ないことを説明しています。彼の分析は一般人が経営と分析と聞いて陥りやすいB/SやP/L、キャッシュフローだけではない、もっと多角的な9つの視点から複合的な関連性を示しています。
企業の拡大ではヤマダ電機のMAで分野全体が一段落しかけており、ビックカメラの戦略としては小売業の土俵を変えることと分析されています。次の段階へ向かう必要があったのだと。
それが駅前、駅近の大型店舗に活路を見出すことであり、JR東日本との連携につながりました。また一方、JR東日本としてはエキナカ、エキビルという付加価値の部分で活路を見出そうとしていて、両者の連携が進んだようです。
ここにおいて、企業通貨、つまりポイントカードはこれまでのOTAKUによる狭い領域の奥の深い物語ではなく、誰にでも共通する普遍的価値を見出したようです。つながること、目に見えることの重要なポイントです。
一方で地域通貨は?と言えば、、、地域は3万人の町も40万人の町もコンパクトシティと都心再生で花盛りです。都心再生というごくごく一部のみに焦点を当て、近視眼的に町を見るようになっています。
商店街は自分たちの足元だけにとらわれ、どのような消費者がどこから来て、どのような行動をとってゆくか、何を求められていて、どのような要望があるのか、など通常のマーケッティング探索機能さえ、果たしていないように感じられます。都心再生事業の欠陥であり、地元の利権と利害が絡んだ都心再生構想の破綻です。
これでは、古い商店街の活性化も夢と終わりますし、地域通貨などとてもできないでしょう。
生き残りに必死になって、目を見開いた企業のあり方を取り入れる必要がありそうです。
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