2007年10月29日

市民の視点と伝統

伝統とは、新しいものを付け加えてこそ伝統である、という歌舞伎役者も多い。そして、多くの(アイデアという意味で)引き出しがその新しさを支えるのですが、何より、観客の要求する目が舞台の新しさを作ると言います。

けっこう斬新なのですね。

観客の目を意識するかしないか、できるかできないか、そこに大きな岐路があります。伝統と言って閉ざしてはいけないのですね。そう言えば小泉時代の劇場型政治を揶揄する人もいますが、やはり観客の目が舞台に新しさをもたらしていたように感じられます。

観客の、そして、すなわち市民のそれぞれの目、こそ、時代を作るエンジンと思うのです。歌舞伎のような古いしきたりの世界ですら、むしろ、古いしきたりの世界だからこそ、新しさを求めて、多様な目を意識するのではないかと感じています。

市民の目、それも古いしきたりの世界を解体する契機となることでしょう。

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