2007年10月14日

TQC

1980年代より、建設業界でもTQC(トータル・クォリティ・コントロール)が積極的に実践されました。建設業界、ゼネコンの場合には、多くの専門業者(下請けと呼ばれるものですが、世間で言われる丸投げのようなものではなく、一つ一つの異なる専門の異業種の集積によって建設会社、ゼネコンは成り立っています。)のネットワークのあらゆる部分で、それまでの経験的な現場での管理から、数値による管理へと意識が向けられていました。ゼネコンにとって、現場での不具合は会社の信頼性だけではなく、オーナーの快適性に直結する重大なことでもあったように思います。


品質の向上と同時にそこには、意識の向上が目指されていたのだと思います。それでないと一人ひとりの職員、職人の膨大な量とネットワーク自体の能力を上げてゆくことは不可能に近いからです。

一つ一つのものの品質にこだわったTQCは当然、業務や経営全体の品質向上運動であるTQM(トータル・クォリテイ・マネージメント)につながっています。

TQCやそれを成立させる基盤TQMはどの分野にも必要なものでしょう。自らが対面する一つ一つの品質を高めてゆくことでしか、全体の意識や経営の質を高めてゆくことはできません。

市民の活動の様々な場面で不満を聞きますが、どれほど深刻に伝わっているでしょうか。製造業における品質とはサービス業においては快適性であるはずです。

今、盛んに行われている市民活動、それを支援する(するはずの)行政のサービスにも、市民それぞれの快適性を指標として、それを品質ととらえるTQCの理念が必要ではないでしょうか。

品質の向上と意識の向上が今不可欠です。

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