ユニクロを展開するファーストリテイリング g.u.から990円ジーンズが発売されました。
「消費者の需要を発掘する」 というのが柳井氏の発想です。消費者の需要によって商品を販売する、というのとは少しニュアンスが異なります。
消費者の需要を調査することによって、売れる商品が誰にでも開発できる、ということはありません。商品開発においてマーケティングは重要な項目の一つですが、マーケティング調査とそれから得られる回答が誰にでも得られるものではないだろうと考えます。
発掘するとは、条件(コンテクストやマーケティング)を想定し、仮説(コンセプト)を立てて検証することです。その検証を独特の企業理念、経営理念で直感しているのでしょう。このことはすべての商品開発やデザインにも当てはまることです。予条件ですら公平ではありません。それは誰にでも予め、同じように与えられるものではないからです。何を発掘するするか、腕と知恵、つまり技術力と企画力にかかわってきます。
だから、消費者が求めたことではなく、経営者柳井氏が求めたことなのでしょう。
しかし、それは本当に消費者のためなのだろうか。あるいは社会のためなのだろうか。それを実現していいのだろうか。これからの企業は文化性や人間性をも織り込んだライフサイクルコスト(Life Cycle Cost)が要求されるように感じてならないのですが、、、、。
990円ジーンズが大量生産、大量消費の産物ではないことを祈るばかりです。それらは大量廃棄につながっているのではないかと考えるからです。
消費者の安ければいいという発想をどこかで打ち破る新しい価値観が必要なのですね。(もちろん、誰にでもできることではありませんが、、、誰にでも取り組めるものではあります。)
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