今、コンプライアンス、法令順守ということが盛んに言われます。法を守るということは大切なことですが、このことにより法に沿っていればいいというようになることも逆に心配です。つまり、法に沿うというマニュアル化が問題です。法とはそれほど完璧に何から何まで決めてあるものではありませんし、仮に事細かく決められていれば、それに沿うことも非常に難しくなります。少なくとも人間性が失われてしまうのではないかと感じます。
かつて、まだ国鉄時代に順法闘争という労働争議が行われていましたが、それは、厳密に法に従うととんでもないことになるという、何が悪いのかわからなくなるような行為でした。法が悪いのか、人が悪いのか。
僕たち、設計事務所はとてもまともな労働状況で働いてはいなかった、ものづくり優先、人よりももの(ここではデザインのアイデア)優先で進んでいましたので、ちょっと手を抜こうものなら、冗句で順法闘争だとよく言われていました。
こうした、「法」はさまざまに身近に存在しています。そして、その法が大きく振りかかって、身動きが取れない状況に落ちることもよくあることです。
法や約束事に縛らないことも、豊かなマネージメントをする上では考えねばならないことですね。法など吹き飛ばすほどの戦略が求められていると言えます。
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