図書館づくりとまちづくり、そこにはただならぬ関係の存在が見えてきます。
図書館づくりを真剣に考えてゆくと、地域に浸透するネットワークを考えることになります。市民一人ひとりに情報を提供するのだという強い姿勢が図書館の生命であり、そのことによって逆に図書館には町のさまざまな情報が集積することにもなるのです。
また、生涯学習拠点や福祉施設や病院においても、どのような施設においても、あるいは組織においても、同様に、市民一人ひとりを考えてゆくことで、そのつながりの中に組み込まれてゆくことができるのでしょう。市民一人ひとりとつながりを持とうとする時、そのつながりによって、まちのつながりの中に組み込まれてゆきます。
だからこそ、図書館を考えることは、まちを考えることであり、それはCITYHALLを考えることにもなります。(庁舎というべきですが、日本にはそのほとんどが行政上の手続きを行い、管理業務を行うだけの事務所であるので、行政本来の、また市民本来の活動拠点としての庁舎が必要と考えています。)
図書館とCITYHALL(庁舎)のあり方は共通の方向性を持っているのではないと考えるようになりました。また、同時にそれは図書館長と行政の長(各部署の責任者くらいの意味ですが)の役割にも共通することで、マネージメント力、プロデュース力を発揮できるそのしくみと場が不可欠です。
一人ひとりの市民を考えてゆくとき、中央、周縁、拠点、移動、訪問、さまざまに必要となる形態が展開してゆきます。それが図書館の基本であり、同時にそれはまちづくりの基本であると感じられるのです。
未来の図書館の形を考えるとき、同時にまちのあり方、まちづくりのあり方をも提言することになり、そこに社会的な役割が生まれてくるのではないかと考えています。
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