大統領府、首相官邸、次は大臣政策室が整備されるようです。
大臣になったからといって、すぐさま適材となるブレインを集めることはできないでしょう。大臣になった時点でより高度な専門性が必要となる大臣政策室を立ち上げることは困難ではないか、立ち上げてもうまく機能するのかどうか疑問です。そうであるなら、むしろそれ以前の段階より、議員として、つまり政治家として、政策研究チームを持ってチームとして政治を考えてゆく必要があるのではないかと考えます。
それは、現代の政治家には分析力、構築力とそのスピードとが必要であり、多面化、複雑化した現況に対処するためにより高度でより迅速な対応が必要な時代となったからです。
医療や技術開発だけでなく、芸術やデザインですらすでにチームとして活動することが不可欠の時代になってきています。政治家にも専門家によるチームが必要なのではないでしょうか。
国会法により公設秘書2人と政策秘書1人が認められていますが、チームに必要な人材とはマネージメントを担当する秘書ではなく、政策研究のできる研究員です。ただ、有能な研究員には独立した立場が必要であり、チームに対して顧問としての関係や委託契約を介した関係を持つべきかかもしれません。
もっと、その先を見据えるならば、それは政治家と研究員という関係を持ったチームではなく、研究員の集合体としての政治チームとなるでしょう。もしかするとそれはコミュニティシンクタンクのような地域とのネットワークを持ち、新たな情報収集システムを携える組織かもしれません。
多くの個人の政治家よりも、数を少なくしたチームによる政治です。
選挙には政治家一人の資質が問われるのではなくチーム全体の能力が問われる。市民や国民はチーム全体の能力を見て、投票するようなシステムです。それはブレインとしてのシンクタンクのような機能と役割が要求され、地域に根差した政治家にはコミュニティシンクタンクの登場が必要になるでしょう。
特に地方の政治では市議など、市長と対等に論議を交わすことのできる数人でいいと思うのです。
6 件のコメント:
医療関係が舛添要一厚労大臣の人事について書いたメルマガがあります
第34回 : 医系技官改革:舛添人事の舞台裏
JMM [Japan Mail Media] 2009年7月1日発行
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■ 『絶望の中の希望~現場からの医療改革レポート』 第34回
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医系技官改革:舛添人事の舞台裏
【医療界に衝撃を与えた舛添人事】
6月26日、舛添要一厚労大臣は閣議後記者会見で、厚労省幹部人事についての骨格方針を発表しました。事務次官と社会保険庁長官の2人が退任するほか、医系技官の指定ポストだった医政局長に事務官である阿曽沼慎司・社会・援護局長を起用し、医政局長であった外口崇氏は保健局長に横滑りしました。
今回の人事の特徴は、厚労省内の文官、医官という縦割りに楔を打ち込んだことです。その目的を、舛添氏は以下のように語っています。
「従来、事務系と医系の局長ポストは固定されていて、“聖域”になっていた。これを厚生労働省始まって以来、初めてぶち破る。大臣就任以来、2年間、この聖域があることで苦労してきた。国民の代表である大臣が役人をコントロールし、適材適所で人を配置することが必要。これにより、さらに厚労省改革を進めたい」
また、ロハスメディカル(http://lohasmedical.jp/news/2009/06/26131442.php)は、今回の人事の背景を以下のように記しています。
「舛添大臣に近い筋によれば、決断したのは昨晩。内閣改造や自民党役員人事が行われるとの観測が強まり、舛添氏自身にもポスト変更の可能性があることから、人事に着手しておく必要を感じたという。省内にも全省庁の局長人事を司る人事検討会議にも諮ることなく、今朝、電撃的に麻生総理と河村官房長官の了解を得て発表した。今後、他の局長や課長クラスの人事にも着手する。」
【メディアは如何に報道したか】
この人事は、舛添氏の業績として高く評価されるもので、全てのマスメディアが何らかの形で報道しました。
ところが、何れの報道も、その背景や意義については十分に解説していません。その理由ついて、記者クラブの構造的問題なのか、あるいはマスメディアの視点にそぐわなかったのかはわかりませんが、表面的な情報だけしか提示されない国民は不幸です。
ちなみに、業界メディアでも、この人事を深く掘り下げたのは、6/27現在、ロハスメディカルとソネット・エムスリー(会員専用)だけです。業界紙の多くも、この人事については解説していません。業界紙特有の事情で、何かに気兼ねしているのでしょうか?
ソネット・エムスリー 「聖域なき厚労省幹部人事」、舛添大臣が構想明かす
http://mrkun.m3.com/mrq/rating/kamim/200906280936486337/submit.htm?mrId=ADM0000000&rating=5&points=5&msgId=200906281903122632
ロハスメディカル 医政局長に事務官 舛添厚労相が発表
http://lohasmedical.jp/news/2009/06/26131442.php
同 「補助金で病院支配する医系技官を引き剥がした」-厚労人事、省内の声
http://lohasmedical.jp/news/2009/06/26175512.php
【医系技官改革は医療改革の第一歩】
厚労大臣就任以降、舛添氏は、医系技官改革を重要なテーマと考え、記者会見で繰り返し発言しています。例えば、2008年6月には記者会見にて「医系技官に臨床研修を」と提言しています。私の知る限り、こんなことを言った厚労大臣は舛添氏だけです。
また、大臣就任当初より、厚労官僚の人事の硬直化を問題視し、昨年夏の幹部人事では医政局長に現役病院長を登用しようとしたと言われています。この時は、諸般の事情で実現しませんでしたが、医系技官幹部には激震が走りました。こんな「無謀な」ことを本気で考える大臣も、これまでいませんでした。
ここまでで1/3程度以下です あとはJMMのHPを開いてお読みください
政治:政治家に関し,こんなHPがありました
DIAMOND online :ダイヤモンド社
「故人献金」疑惑の鳩山代表が開いた釈明会見をどう評価するか
http://diamond.jp/series/uesugi/10084/?page=3
『週刊 上杉 隆』上杉隆(ジャーナリスト)
【第84回】 2009年07月02日
・・・・・・(前半を省略)・・・・・・
鳩山代表は2回の会見で
記者の全質問に答えた
高木陽介・公明党選挙対策委員長は同夜、筆者の司会するニュース番組(「ニュースの深層」朝日ニュースター)に出演し、こう指摘した。
「民主党にしろ、自民党の議員にしろ、疑いを受けたら、説明責任を果たすことが大事です。国民はそれをみているのです。ただ、きょうの鳩山さんの説明では、まだよくわからないところが多々あります。説明責任を果たしたとは言いがたいのではないでしょうか」
政治資金規正法における疑惑は、与野党問わず、存在している。党幹部や閣僚級だけをざっとみても、小沢一郎前代表、二階俊博経済産業相、与謝野馨財務相、そして鳩山由紀夫代表などの名前が挙がっている。
その中で、鳩山氏の会見はある意味で異例なものであった。会見後にぶら下がった岡田克也幹事長がこう語った。
「これで代表を辞める話ではないと思います。まず個人の問題ですね。そして弁護士も入って徹底的に調べ、その調査に基づいて先ほど、会見を行って、記者の皆さんの厳しい質問にもお答えになって、終わったわけですから、私は説明責任を果たされたし、納得できるものであったというふうに思います」
岡田幹事長の指摘どおり、鳩山氏は2回目の会見でのべ32回にわたって、希望した記者たち総てからの質問を受け付けた。その中には、最初に記事を書いた朝日新聞の記者たちも5人含まれている。
自民党では誰一人として
開かれた会見は行なわない
回数だけの問題ではない。筆者のようなフリーランス、雑誌記者、海外メディア、すべてのジャーナリストにオープンにされた記者会見であった。
これは3月、西松建設事件において、繰り返し党本部で記者会見を開いた小沢代表と同様である。
辞任後、「私ほどマスコミに対して説明責任を果たした人物はいない」と小沢氏は言い放ったが、実際、それはその通りである。
当コラムの読者ならご存知の通り、記者会見を、記者クラブメンバー以外に開放しているのは現在、民主党だけである。
政治資金の問題で疑惑をかけられている国会議員は、与野党に多数いるが、すべてのメディアにオープンで会見を開いたのは、あとにも先にも小沢氏と今回の鳩山氏の二人だけである。
自民党の国会議員は、二階氏も、与謝野氏も、森喜朗元首相も、尾身幸次元財務大臣も、その他の誰一人として、オープンな記者会見を開いたことはない。
果たして与党は、これで説明責任を果たしたといえるのだろうか。ジャーナリズムの立場からしてみれば、説明責任という観点では、明らかに民主党に理があるといわざるを得ない。よって、きのうの鳩山氏の記者会見において、筆者は、疑惑の内容の是非は別として、少なくとも次の3点を評価する。
(1)当該秘書のみならず、すべての鳩山事務所関係者を排除して、第三者(複数の弁護士)による調査・報告を行った。
(2)記者クラブのみならず、フリーランス、雑誌記者、海外メディア等、すべてのメディアに会見を開放した。
(3)予定時間をオーバーしながらも、質問が尽きるまで質問の機会を作り、すべてに答えた。
これを受けて、ひとつだけ言えることがある。それは、過去、筆者の出席した弁明・謝罪会見の中で、きのうの鳩山会見の形式は、もっとも健全で、もっとも誠実なものの一つであったということだ。
JMMご紹介、ありがとうございました。村上龍氏が編集長とのこと、興味を抱き、メルマガ登録させていただきました。
今回の人事は舛添大臣の能力と長期就任が原因とのこと。だからこそ、有能なチームによる大きな視点とフォローが不可欠ではないかと考えます。人事から組織の枠組み改革へ、まだまだ道のりは長いですが、チームによる継続的改革が不可欠のように感じています。
コミュニティシンクンタクを展開し、現実の自治体において、具体かさえてみたいと思ってます。ありがとうございました。
鳩山代表の記者会見の情報ありがとうございました。
何を受信して、それをどのように発信するか。。。。メディアの役割が今ほど、この混迷した社会の中ほど必要なものはないということですね。
にもかかわらず、メディアの落ち込みようは厳しいものがあるように実感します。
メディアも他の世界と同じように人ですね。
ありがとうございました。ぜひ、またよろしくお願いいたします。
大臣になったからといって、適材となるブレインを集めることはできないでしょう。むしろ、議員にこそ、組織化する必要があると考えています。
何か重要なことを書かれているようですが、それぞれのロジックがよく理解できません。大臣がブレインを集めることは不可能。議員にこそ組織化する必要。前者は可能不可能であり、後者は要不要です。それらを「むしろ」でつないでいるところも文法的に理解できません。
国会法により公設秘書2人と政策秘書1人が認められていますが、むしろ、研究員。彼ら有能な専門家には独立性や自立性が必要でしょうから、顧問性や委託性のような処置も必要かもしれません。
ここでも「むしろ」を使い、その直後に体言止めの研究員を持ってくるという荒技。顧問性とか、委託性という日本語があるんでしょうか? しかもそれらが処置の対象とは? わかりにくいので、ぜひご説明をお願いいたします。
貴重なコメントをありがとうございます。整理しながら、ビジョンを語るということが私には難しく感じられるのですが、しかし、整理することで考えも明確になるのですね。
大臣になった時点でより高度な専門性が必要となる大臣政策室を立ち上げることは困難ではないか、立ち上げてもうまく機能するのかどうか疑問であったのです。そうであるなら、むしろそれ以前の段階より、議員として、つまり政治家として、政策研究チームを持ってチームとして政治を考えてゆく必要があるのではないかと考えた次第です。政治家に、より高度でより迅速な対応が必要な時代となったからです。芸術やデザインですらすでにチームとして活動しないと生み出せない時代になってきています。
そしてチームに必要な人材とはマネージメントを担当する秘書ではなく、政策研究のできる研究員です。ただ、有能な研究員には独立した立場が必要と考え、チームに対して顧問としての関係や委託契約を介した関係を持つべきかとも思っていたのです。
しかし、私の考える視点からは政治家という個人ではなく、政治チームが必要であることを改めて認識できました。それは政治家と研究員という関係を持ったチームではなく、研究員の集合体としての政治チームです。それはコミュニティシンクタンクのような地域とのネットワークを持ち、新たな情報収集システムを携える組織をイメージしています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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