2009年8月24日

うちの集落のスポンサーになりませんか

「うちの集落のスポンサーになりませんか――。新潟県十日町市松代地区の峠、蓬平の2集落が、4月から里山の再生を支援する企業を募集する。


同市、津南町を舞台に3年に1度開催される現代アートの国際展「大地の芸術祭」の一環で企画された。


出資企業には、
〈1〉集落内に設置されたアート作品のスポンサー契約
〈2〉地元の田んぼで収穫されるコメの契約栽培(1~2ヘクタール分)
〈3〉社員研修などとして年3回の体験交流活動――をセットで提供する。
出資金は、芸術祭の運営費や集落での活性化事業などに充てられる。


契約期間は原則3年間で、出資額は集落や契約栽培の面積に応じ、年額302万~494万円。4月から首都圏の企業や大学など350団体を対象にダイレクトメールなどで募集を始める。


出資を募る2集落は、いずれも市街地から15キロ以上離れ、棚田が連なる中山間地に位置する。過疎化を何とか食い止めようと、スポンサー探しに手を挙げた。

31世帯65人の峠集落は、住民の半数以上が65歳以上と高齢化が進む。2006年の芸術祭で日大の学生らと協力して作品を制作。今夏の芸術祭でも、空き家を利用し、住民と学生らが来訪者にコロッケを振る舞う「コロッケハウス」が出展される。(2009年3月24日16時26分 読売新聞)」


未来の見えない農村地域の発する声をどのように受信し、文化や環境などに関心を示す企業が地域の活動にどこまで取り組めるか、楽しみな企画です。

80年代に企業が意欲的に取り組んだメセナ「企業の行う芸術文化支援活動」は一時的なものに終わってしまいました。芸術分野をリードしていたセゾンミュージアムが閉鎖されて、西武百貨店もその先進性や華やかさが失われてしまいました。サントリーミュージアム「天保山」も閉鎖が決まったようです。

今、企業の視線はエコを中心とした環境や福祉に対する「社会貢献活動」に変わってきました。これらも一過性のものになるのでしょうか。

ルーチンワークの多い企業活動、減点主義の経営管理、そうした実務にまじめに取り組む企業にとって、若い学生たちや意欲的な市民がボランティアによって大切なことを学んでゆくように、こうした新たな試みを勇敢に進めてゆくことから学ぶことはとても多いのではないでしょうか。

一方で、先に声を発して自立した町「矢祭町」には名誉市民になりたいと言って町を支援する著名人が多くいるそうです。

彼らは町において、講演会など、啓蒙支援活動を頻繁に行っているそうです。柳田邦男氏、櫻井よし子氏、、、。地域が自由や理想を発信し、その活力に応える支援者。彼らも町の活動から勇気と希望を授けられ、自らの活動に活力を与えているのではないでしょうか。

そうした、互いの活力を相互に交換させ、関係づけてゆくことが社会における自らの立場を社会に向けて発信しているようでなりません。PR パブリックリレーションですね。

PR、地域も企業ももっと深く考える必要がありそうです。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はずれますが、
こんな市民公開講座がありました。紹介します

9月12日(土)

第32回 日本神経科学大会

「ダーウィン・進化・脳」
ダーウィン生誕200年


http://www.congre.co.jp/neurosci2009/japanese/shimin/shimin_main.html


生物学の偉大な先達であり、後世の脳科学にも大きなヒントを与えたダーウィンの生誕200周年を踏まえ、本公開講座の全体キーワードを「ダーウィン・進化・脳」としました。

脳科学の内と外から、第一線の研究者3名に「遺体科学」「言語神経科学」「分子神経遺伝学」各分野における最新の研究成果とともに、神経系の機能や構造の進化と、それを理解することの意義をわかりやすく解説していただきます。

開催日 2009年9月12日(土) 13:00~17:00
会 場 ナディアパーク デザインホール(愛知県名古屋市中区栄3-18-1)
アクセス方法はこちら 

定 員 350名 ※どなたでもご参加いただけます。参加無料(予約不要)

プログラム
◆司会
  大石 高生(京都大学霊長類研究所)

◆講演
「遺体の脳を熟慮する演出家の脳は遺体の脳ほど有能か?、ということを考えながら」
遠藤 秀紀
(東京大学総合研究博物館 教授)
 
「脳が生み出す言語の不思議」
酒井 邦嘉
(東京大学大学院総合文化研究科 准教授)
 
「遺伝子を道具として脳を見る ~ いかにして硬い遺伝子が柔らかい脳をつくるのか」
堀田 凱樹
(情報・システム研究機構 機構長)
 
◆展示・体験コーナー
・ 高校生サポーターによる「脳の不思議と進化」の発表
・ サルなど霊長類についての解説(パネル展示)
・ 様々な動物の脳の肉眼解剖学的解説と標本供覧、解説(「進化と脳」)
・ 様々な動物の骨格標本取扱いと頭骨標本供覧、解説
・ 化石人類骨格模型供覧、解説
・ 認知機能実験デモ体験(実際にチンパンジーの実験で使用しているテスト)
・ MRI,CT画像閲覧ソフト操作体験(立体構築された脳の画像閲覧)

匿名 さんのコメント...

日本神経科学大会「ダーウィン・進化・脳」HPの 「講演タイトル」に「講演趣旨」のリンクが張ってありました

おもしろそうです!

http://www.congre.co.jp/neurosci2009/japanese/shimin/endoh.html

http://www.congre.co.jp/neurosci2009/japanese/shimin/sakai.html

http://www.congre.co.jp/neurosci2009/japanese/shimin/horita.html