2007年6月6日

パブリックマネージメント

中部地域は愛地球博後も市民活動が盛んに行われ、その活動もMLなどによってネットワークがつくられ、今も広く、緩やかに連携が行われています。そのひとつに、Reflection Samgha for Developing Sustainable Communitiesを表し、持続可能な開発のための知的実践共同体「サイバーサンガ」を標榜しているRSDSCなるグループがあり、ここに、小さな町での興味深い実践の報告が寄せられています。
「長久手町のケースでは、下からの盛り上がりを大切と考えて活動を続けていますが、頑迷な行政システムは、単純なアピールや住民のイベンツを成功させるだけでは効を奏さないので、議員、首長の教育が重要な課題であると考えています。住民は選挙権があるので、町議選では、立候補者に対するアンケートを取り、メーリングリストで配付、中日新聞による公職選挙法批判の上、次期町長選挙に対してはマニフェスト提案などを含め、住民サイドとしてできること精一杯に進めています。
まちづくり研究会のプロセスはよい町のイメージを共有し、住民でできる行動を具体的に実践することですが、よい町のイメージ(長久手町のローカルなイメージ)は、いままでの討議でほぼまとまり、次期首長選挙マニフェストの住民側の提案などに反映されています。」

市民活動を募りながら、その評価を行い、取捨選択している行政があるかと思えば、このように市民が主体となって、意欲的に取り組んでいる人たちもいるのです。 しかし、愛知だけではない。
静岡では、先の市長選に際し、市長候補者に公開質問状を送り、指定管理者導入等の図書館行政に対する姿勢を問いただした「静岡市の図書館をよくする会」が、先日「市民の図書館政策」なるものを発刊、公開されましたので、そこに記されている趣旨を紹介いたします。 今、図書館支援活動をきっかけに交流させていただいています。
「2007年2月に開催された第11回静岡県図書館づくり交流会で、「私の図書館政策」を公募しました。この市民の手づくり政策は、それに寄せられた原稿、及び当日のワークショップで出された意見の「私たちが図書館に望むこと」282項目、「私たちが図書館にできること」186項目という膨大な政策案をもとに、「静岡市の図書館をよくする会」でまとめたものです。
しかし、この政策はこれで完結ではありません。今後多くの市民の声を集め、関係の皆さんのご意見を伺い、官民協働でつくる「静岡モデル」として発展させ、よりよい図書館づくりに役立てたいと思っています。」

ここにこそ、パブリックマネージメントの原点があるように感じます。パブリックマネージメントとは人まかせにはできないんだなぁ。
巷にはニューパブリックマネージメントが氾濫しているけれど、本当の「ニュー」たる所以はどこにあるのだろう。

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