デザインとは関係性を見つけることであり、新たな関係性を築くことであると考えています。つまり、個人の壁を打ち破り、また、制度や社会の壁を解体してゆくことで、人が動き出し、さまざまな関係性が生まれ、そうして初めてデザインが、あるいはコミュニテイデザインが生まれるのではないでしょうか。
二コレットモールやラブジョイプラザの設計でランドスケープアーキテクトとして有名なローレンス・ハルプリンが実はオープンタイプのワークショップの先駆者です。彼の目指していた集団創造性、集団による創造行為をつくりだすことがワークショップの原点です。
また、それがデザインの原点でもあるのです。
壁を解体し、何でも受け入れることからワークショップは始められる必要がある。それでも優れたデザインが生まれるし、そうしたものこそ優れたデザイン、コミュニティのデザインなのではないでしょうか。
豊かなワークショプのあり方を数多く提言している木下勇氏の「ワークショップ」には、
1.構造づくりの段階で住民参加のプロセスを経ないで、構想後の実施段階で住民参加を行っていたり、
2.ワークショップがハードの事業に付随する義務として考えられ、担当者や参加者が受動的に参加し、本来の住民主体となっていない、
3.ワークショップを固定化した条件やマニュアルで行い、流動的に行えず、創造性を減じている、
など現在の日本におけるワークショップの形骸化した危機的状況が伝えられています。
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